テニスでは、サーブとリターンが試合の流れを大きく左右します。どんなに上手にラリーができたとしても、サーブやリターンが弱いと、その優位性を発揮することが難しくなります。この記事では、サーブとリターンの練習方法について、どんな意識を持って取り組むべきか、そしてその練習がどんな意味を持つかを解説していきます。
練習内容:クロスでのサーブとリターン
この練習では、半面(コートの半分)を使ってクロスでサーブとリターンからのポイント練習を行います。具体的には、片方のサイドで15ポイントをプレーし、その後に反対のサイドでも同じ練習を行います。これは、サーブとリターンの両方にバランスよく取り組むための方法です。
意識するべきポイント
この練習で大切にしたいのは、「勝ちたい」気持ちだけにとらわれないことです。テニスは勝つことが大事なスポーツですが、試合でいい結果を出すためには、普段の練習の中で正しい努力を続けることが最も重要です。
では、この練習中に何を意識すべきかを詳しく説明します。
1stサーブは自分のベストスピードで打つ
試合になると、特にプレッシャーがかかる場面では、1stサーブを「確実に入れたい」という気持ちから、スピードを落としてしまうことがあります。しかし、そうすると自分のベストなパフォーマンスを発揮できないことが多いです。この練習では、できる限りのスピードで打つことを目標にして、プレッシャーがかかってもスピードを落とさない意識を身に着けましょう。
2ndサーブは相手に攻めさせない
2ndサーブでは、相手に攻められにくい場所に打つことを意識しましょう。相手にとって簡単に返せるサーブだと、次のポイントで不利な展開になってしまいます。ただ「入れるだけ」ではなく、相手が打ちにくいコースや回転を使うことで、次のショットで有利な展開に持ち込むことができます。
勝ちにこだわらない、正しい努力を続ける
試合になると、「どうしても勝ちたい」と感じることが多くなります。しかし、そうした気持ちが強くなると、疲れてきた時に自分のプレーが守りに入ってしまうことがあります。特に1stサーブでは、疲れたときにスピードを落として「確実に入れよう」としてしまうことがありますが、それでは自分の本来の力を発揮できません。
この練習では、疲れていてもスピードを維持しながら1stサーブを打つことを意識しましょう。そうすることで、メンタル面でも強くなり、試合中に焦らずに挑戦し続ける力を身に付けることができます。
結果よりもプロセスを大切に
試合の勝敗はもちろん大事ですが、もっと大事なのは日々の練習でどれだけ正しい努力を続けられるかです。練習で「簡単にできること」だけを選んでしまうと、試合でもそれが出てしまいます。しかし、どんなに難しい状況でも、自分のプレースタイルを貫き通すことができれば、試合で良い結果を得られる可能性が高まります。
疲れても、1stサーブを打ち続ける理由
試合中に1stサーブは、スピードだけでなく、コースや回転も重要です。しかし、この練習では、まず自分のできる限りのスピードで打つことに意識を集中します。そうすることで、体が疲れていても「打てるけど打たない」という状況を作り出すことができ、試合での選択肢が増えることになります。
これにより、試合中にスピードを落とすことをあえて選択する余裕が生まれます。結果として、試合でのパフォーマンスの幅が広がり、戦略的なプレーが可能になります。
練習の目的とは?
この練習の一番の目的は、試合中に自分の最高のプレーを引き出すための準備をすることです。疲れている時やプレッシャーがかかる場面でも、自分のスタイルを崩さずにプレーできるようになるために、日々の練習で意識的に取り組むことが重要です。
また、勝つことだけを目的とせず、挑戦し続ける姿勢を持ち続けるメンタルの強さも養うことがこの練習の大きな意義です。
まとめ
サーブとリターンから始まるポイント練習は、テクニックの向上だけでなく、メンタルの強化や試合での戦略的な判断力を養うための重要なトレーニングです。1stサーブではスピードを意識し、2ndサーブでは相手に攻めさせないコースを狙う。そして、練習中は結果にこだわらず、正しい努力を続けることが大切です。
試合での勝利は、毎日の練習の積み重ねの結果としてついてくるものです。焦らず、正しいプロセスを大切にしながら練習を続けていきましょう。
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