🧸 はじめに
テニスの試合が終わったあと。
泣いてる子どもを見ると、親として「何か言わなきゃ」って気持ちになりますよね。
でも、実際に何を言えばいいのか、正直わからない。
しかも、「最後まで追わなかった」「感情的になった」「セルフジャッジで相手とモメた」なんてことがあると、親も内心ざわざわします。
今日は、そんなときに親がどう対応すればいいのかを、ゆるく真面目に考えてみます。
① 「ただ負けた」じゃない。“気持ちの渦”が涙になる
子どもが試合で泣く理由って、実は「負けたから」だけじゃないんですよね。
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勝てたと思ったのに…というくやしさ
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緊張して動けなかった自分へのいらだち
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判定が納得いかなくて感情が爆発した
テニスって、ひとりで戦うからこそ「全部自分の責任」って思いやすい。
だからこそ、気持ちの整理がつかなくて泣いてしまうんです。
② 「次がんばろう」は、一旦“気持ちの消化”のあとで
つい言いたくなる「また次がんばろうね」。
でも、今まさに悔しさの沼にハマってる子にとっては、それってちょっと雑に感じることも。
まずは「今」の気持ちに寄り添ってから、「次」の話はあとでいい。
“順番”を間違えなければ、前向きな言葉もちゃんと届くんですよね。
③ イライラ・集中切れ・態度…怒りたくなったとき
「なんで最後までボール追わなかったの?」
「なんでラケット投げたの!?」
…言いたくなること、ありますよね。
でもそんなときは、いったん深呼吸。
「今、自分はこの子のために怒ろうとしてる?
それとも、“恥ずかしい”“情けない”って自分の感情で怒ろうとしてる?」
って、自分に聞いてみてください。
意外と「自分の理想と違ったから」ってこと、あるんです。
感情的にぶつけるより、冷静に伝えた方が、子どもの心にも残りやすいです。
④ あるある:セルフジャッジでもめたとき、どうする?
テニスの試合、**セルフジャッジ(自分でイン・アウトを判定)**が基本なので、トラブルはつきもの。
「絶対インだったのにアウトって言われた!」
「相手がずっとズルしてた!」
…そんなふうに怒ってる子どもを見ると、つい「落ち着け」って言いたくなるけど、
実はそれ、**“悔しい気持ちの裏返し”**だったりします。
ここで必要なのは、まずその気持ちを受け止めること。
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「あの判定、納得いかなかったんだね」
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「悔しくなるくらい、本気で戦ってた証拠だよ」
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「ズルされたと感じたら、そりゃ腹立つよね」
と、一度“わかってあげる”のが先。
そのうえで、
「でも、自分が崩れたら相手の思うつぼなんだよ」
「ズルい人と戦っても勝てる自分になるのが一番かっこいいよね」
といった“冷静な視点”に引き戻してあげるのが理想です。
⑤ ビビって負けたときの声かけは、「逃げた」じゃなく「感じた」に寄り添う
試合で動けなくなっちゃったとき。
勝ちを意識しすぎて、プレッシャーで固まってしまうこと、あります。
そんなときに「なんで弱気なの!」「勝てたのにもったいない!」と言われると、子どもは心を閉じてしまいます。
そうじゃなくて、
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「怖かったんだね」
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「勝ちたかった分だけ、緊張したんだね」
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「でも逃げなかったよ。コートには立ち続けたよね」
と、“逃げなかった自分”を見つけて伝えてあげると、子どもは自信を取り戻しやすいです。
⑥ 言葉が出ないときは、“一緒に沈黙”してみよう
試合の帰り道、何を話していいかわからない。
でもそれって、すごく自然なことです。
何も言わずに横にいてくれるだけでも、子どもは「見守られてる」って感じてます。
変に明るくする必要もないし、アドバイスを探さなくてもいい。
「そのままの気持ちでいていいよ」っていう空気を出すだけで、十分伝わることがあるんです。
🎁 おわりに
子どもが泣いた時、正解の言葉なんてたぶんありません。
でも、「この子の気持ちに近づこうとする姿勢」こそが、いちばんの声かけになるんです。
もし帰り道で子どもが「アイス食べたい」なんて言ったら、それはもう最高のサインかもしれませんね。
今日も、そばにいてくれてありがとう。
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